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ある患者さんの言葉「先生って呼びたくなる医者に診てもらいたい」

  • 執筆者の写真: Shin Yamauchi
    Shin Yamauchi
  • 2017年8月10日
  • 読了時間: 2分

医療施設のPRをして20年あまり。 数えてみると50人ほどの患者さんに話しを聞いてきました。

絶望的な気持ちしかなかった頃のこと、 病気と向き合おうと決心した時のこと、 家族への想い、 医療スタッフへの想い、 病気で苦しんでいる人へのエール、 たくさんの気持ちを聞かせていただきました。

その中で印象的だった言葉の1つが、 「私はね、先生って呼びたくなる医者に診てもらいたい。病気のこと、治療のこと、難しいことがたくさんあるけれど、先生に相談して、先生と一緒に考えて頑張れるなら、後悔はないよ。」 というものでした。

病気としては治る見込みはなく、どうやって維持していくのか?どうすれば自分が望むような時間を過ごせるのか?を考えていらっしゃいました。 年齢も性別も関係なく、人として尊敬できる医師や医療スタッフに、自分の身体をみてもらい、生活を一緒に考えていきたいということでした。

施設で行われている医療の素晴らしさを語る前に、人柄の素晴らしさを語ってくれる患者さんは、とても多いです。

超高齢化社会を迎えた日本において、終末期医療はますます重要になってくると思います。延命から痛みの緩和という医療に変わっていくとも言われています。 親だけでなく、僕自身にとっても、病気というのは他人事でない年代になってきていますので、他人事ではありません。 医療の専門家と患者が向かい合い、信頼関係で結ばれている中で、医療サービスを受けたいと願う患者は増えていくと思います。

現在、医療広告のあらたな枠組みが検討されていますが、患者が「より良い医療サービスを選ぶため」に知りたいことは、医療実績、設備のような「数字や性能」だけなのでしょうか? 医師や医療スタッフの人柄や考え方、施設の環境や醸し出す雰囲気などの「数字に表しにくい部分」も、「選びたい医療サービスの要件」になるのではないかと思うのです。

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